JTBはこのほど、山形県、全国農業協同組合連合会山形県本部と「農業と観光との連携による農業人材創出に関する連携協定書」を締結した。
JTBとJA全農は、農作業受委託を通じて農業労働力支援に貢献することを目的とした連携協定を締結し、東北地方を中心とした全国域で事業を2021年度から展開してきた。山形県でも農業従事者の減少・高齢化・後継者問題は課題であることから、今回、JA全農山形とJTBの農作業受委託事業を基盤として、山形県も連携し、農業の労働力不足を解消するとともに、農業を起点とした新たな関係人口の創出、拡大による地方創生を目指す。
連携事項は(1)首都圏の人材等を山形県に呼び込むための取り組み(2)山形県内の農作業労働力のニーズ把握による、首都圏の人材等に対する効果的な手法の検討と実施(3)首都圏の人材等と山形県内の農業や他産業との交流促進(4)山形県産農産物などの地域資源やイベント情報について、それぞれが有する店舗や広報誌、SNSなどによる周知(5)首都圏の人材等が山形県の農村部を訪れ、農作業の体験や農業者と交流する旅行商品造成などの取り組み(6)その他、農や食を起点とした関係人口の創出に向けた取り組み。
山形県は、「山形ならでは」の付加価値として農業、農村と異業種間の交流機会を提供し、農を起点とした新たな関係人口の創出と拡大を目指す。
JA全農山形は、JAと連携し、労働力確保の課題がある園芸作物の収穫・出荷調整作業や水稲春作業などの農業現場での労働力確保対策を強化。この取り組みを通じて、生産者の農業所得向上はもとより、生産振興対策や新規就農者支援、山形県産農畜産物の販売力強化にもつながる事業を展開する。
JTBは、これまで培ってきたツーリズムの経験と今回提供する新たなソリューションの提供により、人と企業と地域をつなぎ、山形県に対する農業労働力の支援と観光、商工業の発展に貢献していく。